出雲の小さな神社に秘められた、とても大きな物語

地域活性化
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こんにちは!スタッフのやまさきです。
今回の記事は、弊社代表の三島が生まれ育った地域にある神社のお話です。

小さな神社だけど…

島根県出雲市の山あいに、ひっそりとたたずむ神社があります。

その名は「波須波神社(はすはじんじゃ)」。

出雲大社のような大きな鳥居や派手な社殿もないこの小さな神社に、じつは全国でただ一社しか祀っていない神様がいらっしゃることをご存じでしょうか?

出雲の神話とともに生きてきたこの地に、「ここにしかない物語」が今も静かに息づいています。

全国にただ一社。特別な神様を祀る神社

波須波神社のご祭神は、大戸能地神(おおとのじのかみ)大戸能売神(おおとのべのかみ)という神様。

この二柱は、日本神話に登場する「神代七代(かみよななよ)」の一柱であり、大地の創造や人の命に関わる、とても古くてとても大きな存在です。

この神様たちを主祭神としてお祀りしている神社は、全国でもこの波須波神社だけ

それだけで、この地が特別な意味を持っていたことがうかがえます。

神話のような創建の伝説

波須波神社には、夢のお告げによって創建されたという、まるで昔話のような伝承があります。

遠い昔、「鍬吉(くわよし)」という土地にある黒い岩の上に、白木の幣串を手にした二柱の神が天降ったそうです。

その夜、村人の伝右衛門の夢に神様が現れ、「この地の人々を守護するために来た」と語ったといいます。

翌朝、彼が現地を訪れると、夢で見たままの神々がそこに立っていた──

彼は急ぎ粗菰(あらこも)を敷いて神々を安置し、やがて社を建て、氏神としてお祀りした。それが波須波神社の始まりです。

神社近くの国道沿いに、神様が降り立った場所を示すポイントが設置してあります。

この話は、なんと1300年前の地誌『出雲国風土記(733年)』にも「波須波社」として記録が残っています。

1300年前の書物に記載されている神社、ってだけでもすごいよねー

佐田町のもうひとつの誇りとして

波須波神社がある出雲市佐田町には、もう一つ全国的に有名な神社があります。

それが、荒ぶる神・須佐之男命(すさのおのみこと)を祀る「須佐神社」。

こちらは観光でも多くの人が訪れる名所ですが、波須波神社はまさに“知る人ぞ知る”小さな聖地です。

出雲神話の舞台として重要なこの町には、表と裏のように、二つの神社が静かに共存しているのです。

地元だからこそ伝えたい、この場所の魅力

私たちは、この地域で暮らし、仕事をしている企業として、こうした知られざる地域の魅力を少しでも多くの方に伝えたいと考えています。

波須波神社は、豪華な観光地ではありません。

でもそこには、長い年月をかけて人々に守られてきた、静かな時間と大きな歴史があります。

出雲大社や須佐神社を訪れた際に、ぜひ少し足をのばしてみませんか。

この小さな神社が、きっとあなたの心に残る体験を与えてくれるよ

波須波神社 基本情報

  • 所在地:島根県出雲市佐田町下橋波172
  • 主祭神:大戸能地神・大戸能売神
  • 由緒:『出雲国風土記』(733年)に記載。夢告による創建伝承あり
  • アクセス:出雲大社から車で約30分/須佐神社から車で約10分
  • 備考:駐車場は参道下にあり。訪問時は地元の方の迷惑にならないようご配慮ください

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