こんにちは!スタッフのやまさきです。
10月11日・12日に、島根県美郷町で「美郷バリフェスティバル2025」が開催され、音響スタッフの一員として参加してきました。

素晴らしいイベントでしたので、みなさんに知っていただけるよう簡単に報告しますね
会場には、地元の方々はもちろん、台湾やインドネシアからも多くのゲストが参加。
音楽・舞踊・神楽・光の演出が融合した特別な二日間となりました。
カヌーの町「美郷町」
美郷町は、1982年の「くにびき国体」を契機にカヌー競技が盛んになり、現在では全国大会や国民スポーツ大会の会場としても活躍しています。
地元の高校からも入賞者が出るなど、日々熱心に練習している様子が伺えます。
今年の夏に開催されたインターハイでは、カヌー競技の会場となって全国から多くの高校生が鎬を削っています。
また、2030年の国民スポーツ大会島根大会では、スプリント、スラローム、ワイルドウォーターの3種目が美郷町で開催される予定です。
今回のイベント会場となった「カヌーパークみさと カヌーレIMAI」は、江の川の自然を活かしたコースで、全国規模の大会にも対応可能な施設です。
クラブハウスは、バリ島の伝統的な木彫りのカヌー「ジュクン」を模したデザインが特徴となっています。
参考サイト:カヌとと。|カヌーパークみさと
美郷町とバリ島マス村――文化交流の歩み
美郷町は、インドネシア・バリ島にあるマス村(Mas Village)と30年以上にわたって交流を続けています。
両地域は「木彫り」や「芸能」といった伝統文化を共通項としており、芸術を通じた国際的なつながりを築いてきました。
このフェスティバルは、その長年の友好関係を祝うとともに、アジアの若者たちが文化を通じて共に祈り、学び、表現する場として毎年発展しています。
参考サイト:美郷町 × バリ島マス村 文化交流の歩み
フェスティバルのハイライト
🔥 ケチャ・ワークショップ ― 祈りを共に体感
初日最初のプログラムでは、バリ島の代表的な芸能「ケチャ」のワークショップが行われました。
「ケチャ」とは、インドネシアバリ島の伝統文化で、大勢の人が「チャッチャッ」という声を掛け合わせて不 思議なハーモニーを生み出す合唱です。
リーダーの掛け声に合わせ、招待された大学生や来場者が声とリズムを重ねていきます。
参加者全員が一体となり、「声で空気をつくる」体験を共有。
笑顔と真剣さが入り混じる中で、文化の垣根を越えた交流が生まれました。
🎵 ガムラン演奏と舞踊
2日目のメインステージは、バリ伝統音楽「ガムラン」の壮麗な響き。
地元・美郷町の団体に加え、台湾大学・台北芸術大学・マス村のグループがステージ発表を行い、それぞれの表現が交錯しながらも一体感のある演奏を披露しました。
観客はそのリズムと舞の世界に引き込まれ、異国の文化でありながら、どこか懐かしさを感じさせる空気が漂っていました。
🐉 創作神楽「八岐大蛇」 ― 神話とバリ芸能の融合
2日目夜のステージでは、石見地方の伝統芸能「石見神楽」に、ガムランやケチャの音楽が融合した創作舞台「八岐大蛇(やまたのおろち)」が披露されました。
神楽の力強い太鼓と、ガムランの金属音、そしてケチャの声が織り成す荘厳な世界。
今までの石見神楽とは異なる、とても不思議な雰囲気を楽しむことができました。
🎈 バルーンランタン打ち上げ ― 光がつなぐ祈り
フィナーレを飾ったのは、バルーンランタンの打ち上げ。
ガムラン演奏をBGMに、無数のランタンが夜空に舞い上がる光景はまさに幻想的。
それぞれのランタンには「平和」「感謝」「つながり」など、参加者の祈りが込められています。
暗闇に浮かぶ光が、音とともに空へ昇る瞬間――
そこには、美郷町とマス村、そしてアジアの若者たちをつなぐ心の交流がありました。
まとめ ― 文化の力で地域と世界をつなぐ
美郷バリフェスティバルは、単なる国際イベントではなく、地域文化の再発見と国際理解の交差点でもあります。
地元の人々が主体となって海外の文化を迎え入れ、学生などの若手アーティストが新しい形の表現に挑戦するこの場は、まさに「地域から世界へ」発信するモデルとなっています。
今後も美郷町とマス村の絆が続き、このフェスティバルがさらに多くの人の心を照らすことを願っています。