先日、松江市で開催されている「謎解きウォークラリー しまねクエスト2026」を体験してきました。
このイベントを知ったきっかけはSNSです。
ちょうど松江で仕事があったので、仕事の合間に一人で参加してみることにしました。
普段、松江の街を歩くときは「ここに行こう」と目的地を決めて、その場所を目指して移動することが多いのですが、今回は少し違います。
スマートフォンを片手に、謎を解きながら街を歩いていきます。
以下、参加される方の楽しみを奪わない程度のネタバレを含みますので、ご了承くださいませ。
QRコードを読み取ってスタート
スタート地点は松江国際観光案内所。
入り口に案内チラシが貼ってあり、そこにあるQRコードをスマートフォンで読み取るところから始まります。
QRコードを読み取ると、AIチャットの画面が開きます。
あとは、そのチャットから出される指示に従って、次のポイントへ向かいます。
そして、ポイントに到着するとクイズや謎解きが出題され、それを解くことで次の場所へ進める、という仕組みです。


現地で解く謎解き
クイズにはいくつかのパターンがありました。
現地にある看板などを見て答えるものもあれば、スマートフォンの画面上に問題が表示されるものもあります。
現地のスポットについての紹介も表示されるので、謎解きをしながら、その場所について知ることもできます。
また、問題に間違えてしまった場合にはヒントが出され、正解へ導いてくれます。
ただ、謎解きそのものは思っていた以上に本格的でした。
地域に関する知識を問うというより、パズルや謎解きとして考えるタイプの問題が多く、謎解きに慣れていない大人では少し考えるような難易度です。
逆に、慣れている人にとっては普通レベルだったようです。
「歩く」ことで見えてくる街
今回参加してみて、個人的に面白いと感じたのが、普段とは違う松江の街の見え方でした。
普段なら、松江城などの有名な観光スポットを目的地として、そこへ向かうことが多いと思います。
ところが今回は、指定されたポイントを目指して街を歩いていきます。
街をブラブラ歩いていると、「こんなところに、こんなものがあるんだ」という発見があります。
神社や観光スポットなど、実際にその場所を歩いて行かなければ気づかなかったものもありました。
目的地だけを見るのではなく、その途中にある街の風景や地域の魅力にも目が向く。
これが、ウォークラリーという形式ならではの面白さ、ですよね。
紙の地図が意外と便利でした
今回の参加では、スマートフォンだけでなく、案内用のA4サイズの紙の地図も使いました。
スマートフォンの画面にも地図は表示されるのですが、実際に街を歩いてみると、紙の地図のほうが全体の位置関係を把握しやすい場面がありました。
「今ここにいて、次はこの方向に向かえばいい」
ということを考えるには、やはり大きな地図を広げて見るほうが分かりやすい。
デジタルだけにすべてを置き換えるのではなく、紙とスマートフォンを組み合わせることで、より歩きやすくなるというのは、実際に参加してみて気づいたポイントでした。
大人向けの「まち歩き+謎解き」という印象
公式には約1時間半のコースとなっていますが、私はゆっくり楽しみながら歩いて、1時間程度でした。
もちろん、謎解きにかける時間や歩くペースによって変わってくると思います。
また、今回のコースは「職人商店街をめぐる」というテーマもあり、謎解きの難易度も含めて、子ども向けというよりは大人が楽しむ「まち歩き+謎解き」という印象を受けました。
一方で、歩いている途中には健康増進を目的としたクイズも出題されます。
チェックポイントの謎解きとは別に、移動の合間に表示されるものです。
単純に謎を解くだけではなく、「歩くこと」「健康について知ること」も組み込まれているところは、イベントの目的に合った仕掛けですね。
Webエンジニアとして気になったこと
今回、参加者として体験しながら、どうしても気になってしまうのが「この仕組みはどうやって作られているんだろう?」というところです。
- QRコードを入口として、スマートフォン上のAIチャットにつなげる
- そこから次の場所を案内し、現地に到着したら謎解きを出題する
- 正解すれば次へ進み、間違えればヒントを出す
こうして考えてみると、実際の街とWeb上の仕組みを組み合わせることで、一つの体験を作っていることが分かります。
参加者からすると「スマートフォンで指示されるので、その通りに進む」というシンプルな体験ですが、その裏側には、場所・問題・回答・進行状況などを連携させる仕組みが必要になります。
そして、実際に参加してみて改めて感じたのは、こうした仕組みでは「どんな技術を使っているか」だけではなく、参加者が次に何をすればいいのか迷わないことがとても重要だということです。
自分たちが開発しているARスタンプラリーにもつながる
現在、三島笑会でも現在「ARスタンプラリー」の開発を進めています。
まだテスト段階で、プレ版を案内しているところですが、今回しまねクエストを実際に参加者として体験したことで、自分たちの開発についても考えるきっかけになりました。
ARやQRコード、スマートフォンなど、デジタル技術を使うこと自体が目的になってしまうと、参加者にとっては「スマートフォンを操作するイベント」になってしまいます。

でも、本当に大切なのはその先だよね
スマートフォンを使うことで、実際に街を歩いたり、普段なら気づかなかった場所を訪れたり、地域のことを知ったりする。
今回のしまねクエストを体験してみて、デジタルは地域を歩くため、地域を楽しむための「きっかけ」や「案内役」になれるのだと改めて感じました。
自分たちが開発しているARスタンプラリーでも、技術を使うことだけを考えるのではなく、「参加した人が現地でどんな体験をするのか」という視点を大切にしていきたいと思います。
実際に参加してみることの大切さ
今回は仕事の合間に、一人で参加してみました。
約1時間、松江の街を歩きながら謎を解いていくことで、普段とは違った街の見方ができました。
そして何より、Webやデジタルの仕事をしている自分にとって、実際に参加者として体験してみることの大切さを改めて感じる機会になりました。
作る側から見て「これは便利だろう」と思うものと、実際に使ってみて「これは分かりやすい」「ここはちょっと迷う」と感じることは、意外と違います。
これからも、地域×デジタルの取り組みでは、作る側だけではなく、実際に使う側の目線を大切にしていきたいと思います。

